作業ではなくゲームにする
練習に対する考え方をどう持つか。練習を「作業」のように考えるとそれは、「機械的で退屈な繰り返し」や「うんざりする」といったイメージになってしまいます。一方、「ゲーム」のように考えるとそれは「楽しさ」や「情熱」といったイメージになり、そうみなして練習を行うと早く上達します。
実際、達人たちは子供~青年のころに「クセになる小さなゲーム」によってスキルを伸ばしています。
22才の若さで全米オープンを制覇した北アイルランド出身のプロゴルファー、ローリー・マキロイは、チップショットを練習するために自宅の庭の穴にゴルフボールを入れて遊んでいました。
投資の神様ともいわれ、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの最高経営責任者を務めるウォーレン・バフェットは、チューインガムのどの味がいちばんよく売れるかを調べるために訪問販売をしました。
彼らに共通しているのは、楽しさと情熱を感じてワクワクしながら物事に没頭したことです。
ひとりでの練習
音楽界における一流のプロと素人の名人を比較した研究があります。両者とも練習の仕方は似ていたそうなのですが、たったひとつの点だけ違うことがありました。一流のプロは素人と較べてひとりで練習する時間が5倍も多かったのです。
ひとりで練習すると能力の限界にあるスイートスポットを見つけ、誰にも頼らずに実行する規律を身につける効果があるようです。
元サッカーアメリカ合衆国女子代表監督アンソン・ドーランスはこう言っている。
「チャンピオンは、誰も見ていないときに汗を流しながら一生懸命に練習している」
その13へ続く
前回分は下記より
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