スキルの細分化
どんなスキルを身につける時も、基本的にはやり方はいつも同じです。
①全体を見る。
②それを最小の要素に細分化する。
③ひとつひとつをマスターし、組み立てる。
という工程の繰り返しです。
細分化するにあたっては、その2で記述したように脳にイメージを焼き付けます。そのうえで、
①このスキルの中で習得できる最小の要素はなにか?
②その最小の要素と関連している他の要素はなにか?
を考えます。
例えるなら、それは言語を学ぶようなものです。ある言語で文章を書きたいと思えば、まずその文字を学ばなければなりません。日本語であれば、「ひらがな」「カタカナ」「漢字」などの文字を覚え、単語を覚え、文法を覚えるなどの行程を経てはじめて文章が書けるようになります。
どんなに素晴らしい文章を書く人でもいきなりそれを書けたわけではありません。
毎日の小さな成果
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)バスケットボールチームで稀代の名将といわれたジョン・ウッデンは、
「単に練習したというだけで、何かを達成したと勘違いしてはいけない」
と日々の練習について言っています。
本当の目的は「練習すること」ではなく「上達すること」なのですが、生活が多忙になったりすると、単なる練習を「成功」とみなしたり「やりとげた」という満足感に浸ってしまいがちです。
そのマンネリを打破する一つの方法が最小の要素に細分化したスキルの「局所的な完璧さ」を目指すことです。その小さな部分に照準を定め、100%正しく出来るまでそのスキルを磨きあげてみましょう。
残念ながら人間はたった1日で変化を遂げることは出来ません。
再びジョン・ウッデンの言葉を借りるなら
「すぐにめざましい成果を挙げようとするのではなく、毎日、小さな成果を積み重ねることが重要だ。それが変化を遂げる唯一の方法であり、それが出来れば上出来だ」
ということです。
それは苦しみを伴うことですが、それに関しては次回に記述したいと思います。
その11へ続く
前回分は下記より
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