一般財団法人日本気象協会より、前回予測(第2報 2013年12月4日発表)を一部修正した全国・都道府県別の2014年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測(第3報)が発表されましたので、こちらでも紹介させて頂きます。
2014年春のスギ花粉の飛散開始は、九州や東海地方は2月上旬、四国、中国、近畿や関東地方は2月中旬の見込みとなっています。各地の飛散開始は概ね例年並みですが、北陸や東北の日本海側は例年より遅い予測です。
1月中旬は寒波が襲来し全国的に厳しい冷え込みとなっていますが、下旬も真冬らしい寒さが続く見込みです。2月は冬型の気圧配置の日が多く、全国的に寒気の影響を受けやすいでしょう。気温は平年並みか低い見込みです。3月も北日本と東日本は寒気が流れ込みやすく、気温は平年並みか低いでしょう。西日本は平年並みの見込みです。
この時期の気温が平年より低いと、スギ花粉の飛散開始は遅くなる傾向があり、日本海側はその傾向が顕著です。このため、今春のスギ花粉の飛散開始は、北陸や東北の日本海側は例年より遅く、その他は概ね例年並みとなる予測です。
ただし、寒い日が続いていても急に気温の高くなる日があると、予測よりも早く飛び始めることがあります。また、一般的に花粉が飛びやすいのは「気温が高く、風が強く、湿度が低い」という気象条件のときです。
飛散開始時期 | 例年比 | 前年比 | 2013年夏の気象 | |
関東甲信 |
2月中旬 ~3月上旬 |
やや少ない (70%) |
非常に少ない (30%) |
気温:かなり高い 日照時間:平年並 降水量:少ない |
近畿 |
2月中旬 ~2月下旬 |
やや多い (130%) |
やや少ない (70%) |
気温:かなり高い 日照時間:多い 降水量:少ない |
例年:過去10年(2004~2013年)の平均値
花粉の飛散数は前年の夏の気象条件が大きく影響し、一般に気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数は多くなります。2013年の夏は、太平洋側の地域で高温・多照・少雨といった花芽が多く形成される条件が揃いました。
しかし、花粉の飛散数の多い年と少ない年は交互に現れる傾向があります。前年(2013年)は、中国地方から関東にかけては例年の2倍前後の大量飛散となりました。2014年は大量飛散の翌年にあたります。このため、気象条件が揃った地域でも、花芽調査で例年より花芽が少ない所が確認されています。
これらのことから、花粉の飛散数は前年に比べると少なくなる地域がほとんどで、花芽の多く形成される気象条件が揃った地域でも花粉の飛散数が例年より少ない所がある見込みとなっています。
厳しい寒さが続き、年末年始のお疲れが出ている方もいらっしゃいますが、花粉症をお持ちの方は早めの予防・準備をなさって下さい。
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